おさなご
一期一会(おさなご3月号)
保護者の皆様にはご卒園、ご進級と喜び多い春をお迎えのことと存じます。
数多くの幼稚園、保育園の中から塩釜中央幼稚園にご入園頂き、令和七年度も無事に幼稚園の一年を終えられること、保護者各位のご協力に心より感謝申し上げます。
表題の一期一会は茶道の言葉として知られており、利休居士の弟子である山上宗二が書いた『山上宗二記』に見られるものです。同著には利休居士の言葉として「路地へ入るより出るまで、一期に一度のように、亭主を敬い畏(かしこ)まるべし」(茶室へ至る路地に入ってから茶会が終わり、路地を通って帰るまで、一生に一度の出会いのであるかのように亭主を敬い自らの身を謹むような態度を取るべきである。)と紹介されています。
「一生に一度だけ出会う人のつもりで大切に!」ってとても素敵ですね。現代人の我々の感覚では「二度と出会うことの無い人なんだから適当に!」なんてことを思ってしまう人もいるかもしれませんが、外国からお越しになる旅行者の中には日本人のホスピタリティに感動する方々も多いようですので、この世知辛いとも思える日本社会の中でも一期一会のような麗しい心がまだ活きているのだと思えます。
一期一会は茶道の言葉と紹介しましたが、茶道の根底には禅の精神があり、一期一会だけでは無く、お茶を頂くという日常的な行為を「道」とする考え方は禅仏教そのものだと思います。
昔、瑞巌という和尚は毎日鏡に向かって「君こそ主人公だ!目は覚めているか?」と言って自ら「はい!大丈夫」と答え、「人に騙されるな!」と言って「わかった!わかった!」と答えていたと伝えられます。それぞれの人がその人生というドラマの主人公なのです。
子供達にはそれぞれの生涯のドラマの中であらゆる可能性を模索して立派な主人公となり、一期一会の精神で周りの人もそれぞれの人生の主人公であると理解して、日々を大切に過ごして欲しいと思います。
園長 千坂成也合掌
