おさなご
お盆(おさなご7月号)
お盆は「逆さに吊るされたような苦しみ」を意味するサンスクリット語「ウランバナ」を音写した盂蘭盆(うらぼん)を省略した語です。お釈迦様の高弟である目連尊者が餓鬼道に落ちた母をお釈迦様の教えにより救ったことがお盆の由来として知られています。
一所懸命坐禅に取り組んだ目連尊者は人の死後を見ることが出来る不思議な力を身に付けました。そこで目連尊者は亡くなった母の居場所を探してみます。自分に優しかった母はきっと天界に生まれ変わっているに違いない!しかし目連さんのお母さんは天界にはいません。それでは人間界だろうか?お母さんは人間にも生まれ変わっていませんでした。え?怒りや戦いの止むことがない修羅の世界にいるのだろうか?しかしお母さんはそこにもいません。修羅界もさして良い世界ではありませんが、これより先はもっと恐ろしい三悪道=畜生道、餓鬼道、地獄道です!目連尊者がつぶさにこの三悪道を観察すると、お母さんの姿は餓鬼道にありました。
餓鬼道は亡くなった方が飢えと喉の乾きに苦しむ世界。変わり果てた姿の母に目連尊者は不思議な力をもって食べ物や飲み物を運びますが、お母さんがそれらを口に運ぼうとすると瞬く間に食べ物が火に変わり火傷をするばかりでお腹が満たされることはありません。自分の力ではどうすることも出来ないと悟った目連尊者はお釈迦様に相談します。
お釈迦様は「君の母は子供や家族にはとても親切だったかもしれないが他人には冷淡であった。そして正しい教えに帰依することもなかった。その報いで餓鬼道に落ちている。この7月15日、僧侶達は3か月の行を終え、自己反省の会を催す、その後の心清らかな僧侶に食事を供養し、恵まれない人々にも食事を施しなさい。そうすればきっと君の母は救われるであろう。」とおっしゃいます。
目連尊者はお釈迦様の教えを実行したところ母は見事に救われました。その母の姿を見て喜び舞ったのが盆踊りの始まりと伝えられます。
私達が考えるお盆はお墓参りや先祖供養が主なものですが、本来のお盆は自分や自分の先祖だけではなく広く社会の幸福を願うことが大切です。お墓参りの機会に我々を支えている自然の営みや人と人の縁などに感謝するべきでしょう!
夏休み期間、無事にお過ごしください。
園長 千坂成也 合掌
